ピラティスとは?



ピラティスは1914年にドイツ人のジョセフ・ピラティス氏が考案したエクササイズです。 2000年に入ってから日本でも関心を持つ人が増えました。
ピラティスの特徴は、からだの中心であるコアに働きかけます。


コアとは、 腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群 の4つの筋群を意味します。
腹横筋・・・コルセットのようにお腹をキュッと包み込んでくれている筋肉 多裂筋・・・背骨に沿って付いていて背骨を安定させ姿勢を保ってくれる筋肉 横隔膜・・・肋骨の一番下にあり、呼吸する時に上下に大きく動く筋肉 骨盤底筋群・・・骨盤の下に位置し、臓器を下からサポートする筋肉 *この4つの筋肉は「インナーユニット」とも呼ばれており、主に脊柱(背骨)を安定する役割が あります。
❛骨❜ や ❛関節❜ を安定させる筋肉をトレーニングせず、眼にみえる大きな筋肉ばかりを鍛えると、 からだの芯が安定しなくなります。 結果、からだのゆがみやケガ、痛みの発生につながってしまいます。


人の身体には取扱説明書なんて付いていません。 自分で好き勝手に動いています。 本来、身体は動きやすく作られているはずなのですが、、 ラクだと感じる不自然な姿勢の習慣やクセは、知らない間に身体の不具合を招きます。
使うべきところ(筋肉や関節)が使えていなかったり、パソコンやスマホで眼が疲れていても気づか なかったり・・・。 結果、肩こりや腰痛、頭痛や内臓機能低下など様々な不調などを引き起こします。
本来の身体の使いやすさを取り戻そう。 整った身体をキープしよう。 という目的で近年ピラティスが大変注目されています。

現在は、健康づくりやトレーニングだけでなくリハビリや治療目的としても使われています。



ピラティスの基本姿勢とは? ニュートラルポジションとは?


レッスンでよく使われる言葉に『ニュートラル』というものがあります。 ニュートラル、、、ふだんの生活では使わないし聞きなれない言葉ですが、 『ニュートラル』を辞書(大辞林)で調べてみると・・いずれにも片寄らないさま。中立的、中間的。

例文)ニュートラルな物の見方 と書いてあります。

エクササイズを始める前に、身体がいちばん動きやすいように骨や関節の位置を確認します。 動かずに静止している時に、とくに意識する場所がいくつかあります。
それぞれを意識して、正しい呼吸に集中し正確に動いていきます。


  • 背骨・・・背骨が自然なS字カーブを描いている
  • 骨盤・・・骨盤が前にも後ろにも傾いていなくて、左右の腰骨(ウエストの下あたりのグリグリした 骨)の高さが同じ
  • 肩甲骨・・・肩や首がリラックスしていて、左右の肩甲骨と肩甲骨の間が広がりすぎず近寄りす ぎず肋骨に沿って位置している
  • 胸郭・・・・肋骨、胸椎、胸骨で囲われた体幹の上部が骨盤の真上にある
  • 頭や首・・・・胸椎の延長線上にあり、自然なカーブを描いた首の上に頭がある



ピラティスはどんな人にも役立つエクササイズです。


産前・産後のピラティス

妊娠、出産は女性の身体に大きな変化をもたらします。 自身の身体から生命を生み出す神秘的な体験は、妊娠期~産後の身体や心に大きなダメージ も与えます。 ホルモンバランスの激変や骨格・体重・体質の変化など、身体からのサインも人それぞれ、、。

ピラティスエクササイズを通じて、妊娠~産後女性のライフステージがより充実したものとなるよう 身体への意識の向け方をお伝えします。

  • 正しい骨盤の配置
  • 尿漏れを改善する骨盤底筋群トレーニング ・腰痛、便秘、肩こり緩和のためのエクササイズやストレッチ
  • 子育てを楽しむために必要な筋肉のトレーニングや、正しい日常動作 ・むくみや冷えの改善
  • ボディラインを整える


更年期のピラティス

更年期とは、生殖期(成熟期)と非生殖期(老年期)のあいだの移行期のことで、 卵巣機能が減退し始め消失するまでの期間のことです。 閉経の前後5年間を合わせた10年間のことを『更年期』といいます。 女性のライフスタイル(育児終了・親の介護等)や社会的環境(社会での立場の変化等)の 変化と重なる時期でもあります。 日本人女性の平均的な閉経年齢は50.5歳です。 個人差があり40代で閉経する人もいれば、 56~57歳くらいまで月経があるひともいます。
女性ホルモンのバランスの変化により、、、 ホットフラッシュ、疲労感、不眠、情緒不安定、抑うつ気分、意欲低下、乾燥感、血圧不安定 など現れる症状はさまざまです。
なかでも閉経後の10年間で15~20%も骨密度が減ると言われています。 運動は骨密度の改善に良い影響を与えるという報告があります。
適切な運動習慣を身につけましょう。 身体機能の維持・向上や骨折リスクの低下へ繋げていきましょう。